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2007年06月17日

赤い盾の続き・・・ 吊るされた銀行頭取

赤い盾の続き・・・ 吊るされた銀行頭取



 ロスチャイルド家の「赤い盾」は面白かった。そしてこれを読んだ後で、色々なニュースを聞くと、ここに書かれていたノンフィクションの物語の続きを知る事が出来て、本当に興味深い。
 過去のエントリーで「バチカンと言えば不正融資」というのを書いたが、この話の続きが報道されたのだ。
 この話というのは、イタリア民間最大の銀行の頭取が、テムズ河で首を吊って殺されていた事件についてである。この頭取カルヴィ氏は、バチカンを巻き込んで金儲けをしていたが、スキャンダルになって、イタリアの産業王アニエリに助けを求めたが、見せしめの為にマフィアか何かに殺されたらしいのである。
 これについて、朝日新聞で以下のような記事が出た。

【引用開始】http://www.asahi.com/international/update/0608/TKY200706080037.html
「神の銀行家」変死、マフィアら無罪 謎解けぬまま…
2007年06月08日08時39分

 ローマ地裁は6日、バチカンとの深い関係から「神の銀行家」と呼ばれたイタリア最大銀行の頭取が25年前、銀行倒産後にロンドンの橋で死体で発見された事件をめぐり、殺人罪などに問われていたマフィア幹部など5人の被告全員に無罪判決を言い渡した。
 事件では、背景となった銀行倒産の原因にバチカンの宗教事業協会(通称・バチカン銀行)関連の多額の融資焦げ付きが指摘され、波紋を呼んだ。当初自殺とされながら、遺族らの訴えを機に05年に公判が始まった。検察側は動機として頭取が過去のマネーロンダリングを暴露するのをマフィアが恐れたことなどをあげたが、判決は4人について証拠不十分、1人について「証拠なし」とした。
 変死したのはアンブロシアーノ銀行頭取ロベルト・カルビ氏。82年夏、13億ドル(約1600億円)の不正融資による焦げ付きが発覚、その数カ月後にロンドン中心部セントポール大寺院近くのテムズ川の橋の下で首をつった状態で発見された。ポケットに多額の現金やれんがが入っていたが、英当局は自殺と判断。遺族は納得せず、専門家を雇って調査し、カルビ氏の靴に付近の土を踏んだ痕跡がなかったことなどを突き止めた。
 カルビ氏の死後、イタリアの司法当局は87年、バチカン銀行の総裁に対し、「アンブロシアーノ銀行を倒産に追い込んだ」などとして逮捕状を出したが、バチカン市国は引き渡しを拒否した。
【引用終わり】


 日本も大臣が首吊って「自殺」扱いにされて、スキャンダルが揉み消されるようなメチャクチャな国だけど、イタリアも似たり寄ったりである。最大の銀行の頭取が殺されて、「自殺」扱いになり、バチカンやマフィアや財閥などの絡んだスキャンダルに蓋をされてしまうのだから。
 これは推測でしかないが、イタリアの裁判官たちも命が惜しいのだろうと思われる。
 このスキャンダルは、映画「ゴッドファーザーpart3」でも描かれている。
 結構難しいので、このような事件の背景を知らないと、理解できないかもしれない。メガネを人の首に突き刺して、殺す場面がヤケに印象に残っている映画である。
 もしイタリアに2chがあったら、この事件について、大騒ぎしてるに違いない。

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Posted by らっっっきー at 01:58│Comments(0)
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