2008年04月27日
◆飢餓問題19 なんで食糧が高くなってんの??
さて、食糧高騰とはどういうことか。いつ、どこで、何が起きているのか。なんで起きているのか。さっそくまとめてみよー。
まず食糧高騰して、一番影響を受けるのは、発展途上国の人々である。なぜならば・・・先進国では食費が家庭の支出に占める割合は1~2割であるのに対し、途上国では6~8割にも達する(FAO)からだ。
また価格高騰によって、途上国はインフレを引き起こされている。
■食糧の輸入国はどのような状況なのか??
世界33か国・・・高騰する食料価格に対する暴動
最貧国の07~08年の穀物輸入代金・・・前期比56%増加すると予測(FAO)
世界の穀物在庫は、二〇〇〇年に消費量の30%を超えていた世界の穀物在庫は国連食糧農業機関が安全水準とする18%を下回った。
◎アフリカ
・チュニジア・・・食品の値下げを求めるデモが暴動に発展し、警官の発砲で二人が死亡した。
・エジプト・・・安いパンを求める人々が列をなし、けんかによる死者も出た。十数人が死亡した。
・スーダン・・・難民キャンプにいる200万人への食糧支援がおぼつかない。
・カメルーン・・・2月、物価高騰を一因とする暴動で約40人が死亡。
・コートジボワール・・・3月のコメ価格が1年前の2倍。暴徒と警察の衝突で死者が出た
・モーリタニア・・・3月のコメ価格が1年前の2倍。暴徒と警察の衝突で死者が出た
◎アジア
・フィリピン・・・共産ゲリラが米穀商の車両を襲撃。コメの輸送を軍隊が守る。マニラ首都圏の商店前ではプラカードをもった住民らが抗議活動を行った。
(対策として、フィリピン政府はベトナムからのコメ輸入を確保。またコメをため込む悪徳業者を最高刑・終身刑の厳罰に処す方針を示す。)
・バングラデシュ・・・価格が倍増し、1974年以来のコメ不足。1万5000人以上の工場労働者が賃上げを求めてストに突入した。
・カンボジア・・・自国のコメが高値で外国に買い占められてしまい、国内に回らなくなった
・香港・・・コメが売り切れ
・日本・・・めん類やパン、しょうゆ、食用油などの値上げが止まらない。
◎中央アメリカ
・ハイチ・・・今年に入り、コメや豆類、食料油の日用食料品が高騰。これに抗議する民衆のデモが首都ポルトープランスなどで警察隊と衝突し、12日には国連ハイチ安定化派遣団のナイジェリア出身警察官が殺害された。首相解任の事態に発展。
■食糧などは、どのように価格上昇をしているのか??
世界の食糧価格は、過去3年間で2倍近く上昇した。(2005年以来実に83%も上昇)
・米・・・2カ月で75%上昇(コメは投機資金が流れ込む余地は少ないが、需給逼迫(ひっぱく)で各国産の輸出価格がそろって高騰している)
・小麦・・ 昨年来120%上昇
・トウモロコシ・・・市場価格は二〇〇六年に比べ二倍
・援助用食糧の価格・・・昨年6月から55%も上がった
・肥料・・・肥料価格がほぼ5割増(パキスタン)
・ディーゼル燃料・・・上昇
※石油の価格上昇のため、農業機械を動かすための石油、肥料の価格も上昇している。よって食糧の価格上昇によっても、農家の所得は上がらない。
■では、なんで価格が上がっているのか???
原因とされるものは、たくさんある・・・。が、最大の原因は、これだ!!!
[原因1]・穀物先物市場への資金流入・・・低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)に端を発した金融危機を阻止するため、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げは昨年9月以来3%に達し、欧州中央銀行(ECB)などと連携した市場への資金供給も拡大。投機筋やファンドの膨大なマネーは、低迷する株・債券市場には向かず、原油や金、穀物の商品先物に流れ込んでいる。
そして、穀物価格が上がり、それがまた投機資金を呼び込むという悪循環がある。
その結果、食糧輸出国は売り惜しみをし、輸入国は買い占めに走る。
[他の原因]
[原因2] バイオ燃料ブーム・・・トウモロコシが原料のバイオ燃料エタノールの増産も、トウモロコシから小麦、大豆の価格高騰に波及。エタノール増産に米政府が農家や業者に拠出する巨額の補助金が問題。そしてバイオ燃料ブームが、さらに穀物先物市場への資金流入を呼び込んでいる!!!!
[原因3] ドルのインフレ・・・利下げによるドル安も、米国内のインフレ圧力を高めるだけでなく、通貨がドル相場と連動した他国にまで物価上昇を“輸出”。しかし、火元の米政府は「金融危機の対処がわれわれの最優先課題」(財務省幹部)とし、食料インフレの沈静化は後回しのようだ。
[原因4] 穀物・飼料の需要急増・・・中国やインドといった人口大国で食生活が変わり、肉の消費と飼料の需要が急増したこともある。
[原因5] 天災による不作・・・小麦は主要生産国のオーストラリアが二年連続して干ばつに見舞われた
[原因6] 輸出制限・・・国内向けの供給を優先したベトナム、インドなどコメ産出国の輸出規制
■[原因6]について・・・食糧の輸出国の状況はどんな感じ??
・ロシア、ウクライナ・・・小麦の輸出税の導入。
・世界有数の小麦生産国カザフスタン・・・15日、自国での物価上昇に対応するため9月まで小麦の輸出禁止を決定。
・中国・・・小麦や米の輸出停止。
・ベトナム・・・高度成長に伴う消費拡大や物価上昇に対応するため国内供給を優先。コメの輸出禁止措置を6月まで延長。しかし物価上昇率が年率10%を超すベトナムでは賃上げを求めるストライキが工場で多発。
・タイ・・・国内向けを優先し、輸出削減。タイ産米の輸出価格は最近1カ月で約1.5倍に上昇。
・カンボジア・・・自国のコメが高値で外国に買い占められてしまい、国内に回らなくなった。
・インド・・・高度成長に伴う消費拡大や物価上昇に対応するため国内供給を優先。インドでも物価高がデモ。自国のコメを囲い込んでタイへの輸出を制限し、タイで食糧価格の高騰を引き起こしている。
・ブラジル・・・政府は価格が高騰している国内コメ価格の安定のため、コメの輸出を一時的に停止することを発表した。また、価格上昇圧力を緩和するため、160万トンある政府在庫からコメを一部売却する計画も発表。
・アンゼンチン・・・輸出規制を強める
■食糧高騰問題に対して、誰か何かやってんの??
・フランス・・・サルコジ大統領は「直ちに食糧安全保障を強化しなくてはならない」と述べ、仏が今年度の緊急食糧援助に昨年度比2倍の6000万ユーロ(約98億円)を計上すると表明。
・アメリカ・・・最貧国に2億ドルの拠出を打ち出している。
・ベネズエラ・・・チャベス大統領は12日、ハイチへ肉や穀物計364トンの緊急支援を決めた。「ブッシュ(米大統領)がバイオエタノール増産を表明後、貧しい人々の餓死が深刻になった」と、食糧価格高騰の責任は米国にあると非難した。
・世銀・・・アフリカに対して、今月初め、農業支援のための貸与額をほぼ倍増させる方針。ハイチに対して1000万ドル規模の追加食糧支援を提供。
・国連事務総長・・・「食糧サミット」6月に開く方向
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俺の勝手な感想。
どの記事を見ても、穀物メジャーのコの字も出てこない。いやはや不思議だ!!! 穀物メジャーが、世界の穀物の流通を握っているはずなんだが・・・。
つまり世界の穀物は、一回穀物メジャーの手に渡っているのだ。だから、買占め、売り惜しみなど自由自在であり、穀物価格の上昇を引き起こすことも簡単なのだ!! 今回の穀物価格高騰で、もっとも大儲けして、笑いが止まらない勝者は、カーギルとADMなのだ!!!
しかし、誰もそれを指摘しない!! なんで????
さすが世界のタブー、ロスチャイルド系だぜ!!
でも、はっきし言って、それは愚問なのだ!! 赤い盾を読んだことのある人なら、そんなことは分かりきってることだろと言うに違いない。それは、世界のマスメディアを握っているのもロスチャイルド系なんだから、ホントの犯人をマスメディアが言うワケがないではないか!!
さて、うーむ。市場の暴走というほど、世界のキープレイヤーが敵同士であるとも考えられないんだよね。大体、皆で協力して儲けましょうという方針であると思う。だから今は穀物価格は穀物メジャーが決めてるわけではなくて、市場が決めているのだ!! あたりめーだろコラ!! という人もいる。
うーむ。よく分からんな。じゃあ、いつから市場になって、いつまでが穀物メジャーで、いつどういう構造の変化が起きて、どういう状況からどういう状況になったんだろ?? よくわからん。
まあとりあえず表面上に見えている大きな原因のひとつとして、「穀物市場への資金流入」 これが、もっとも大きな原因のひとつであることは間違いない。
今後は、これについて調べてみましょー。
最後に、youtubeにあった穀物高騰関係のニュースでも見てくだされ。
エジプトで、食糧高騰により困窮する人々や暴動現場など。【アルジャジーラ】
今日の記事のソース
http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20080416-01.html
http://www.asahi.com/business/update/0414/TKY200804140013.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080425-00000904-san-int
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080418
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/140322/
http://www.afpbb.com/article/economy/2383186/2866795
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2008041602003910.html
http://ratio.sakura.ne.jp/archives/2008/04/19211140/
Posted by らっっっきー at 12:00│Comments(0)