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2007年06月13日

ロシアという大国 & 中国という大国

ロシアという大国 & 中国という大国 ロシアという大国 & 中国という大国


 国際政治に目を向けてみよう。
 田中宇氏の分析は、本当に面白い。アメリカは自滅的な戦略を取っていて、中国・ロシア・インドのような国々が、次の超大国となり、経済的な中心地となり得ると言う事だ。
 中国の外貨準備高は、世界一の1兆2000億ドルとなっている。それを生かして、アフリカ諸国にも援助を行っている。また資金運用に関しては、5月下旬、企業買収を専門にするアメリカの大手投資会社ブラックストーン社の株の約8%を買い、資本参加した。

 アフリカなど、旧植民地諸国は、何百年と続く欧米の植民地政策の犠牲になっていた。現在の貧困・戦争・飢餓・環境破壊など、惨憺たるアフリカの状況は、元を正せば欧米の植民地政策にあった。武器の輸出や、クーデター、不安定な社会が今もある。現在でも欧米による富の収奪があり、多重債務によって、ガンジガラメになっているのが、現状だ。結局、欧米の支配者層は、アフリカを救おうなどとは、微塵も思っていないだろう。欧米が歴史を通して何故豊かだったのかと言えば、植民地の人々からの搾取があったからであろう。

 天安門事件・チベット侵略などを考えれば、中国共産党政府に過剰な期待をする事も無いが、国際政治を考える場合は、あまり情緒的にならず冷酷に事実を追う事がまず重要であろう。
 もしかすると、欧米による続く植民地支配から、アフリカ諸国が救われる事があるかもしれない。或いは全くその逆で、欧米の利権を横から中国が奪うだけで、更に悲惨なアフリカの歴史が続くのかもしれない。それは良く分からん。

 さて、中国以外にも、覇権を強めている国がある。ロシアである。
 ロシアは、1990年代に、オリガルヒという新興財閥に経済をメチャクチャにされて、欧米の借金漬けになった。
 このオリガルヒというのは、新興資本家という意味である。最初に7人の超大富豪家の事を指していたが、7人中5人がユダヤ人であった。
 彼らは1987年にソ連で銀行の設立が自由化された際に相次いで金融業に進出し、1991年にソ連が崩壊した後、為替市場で通貨ルーブルの下落を利用した取引で儲け、経済システムが変わって財政難に陥った中央や地方の役所にその金を融資することで権力の中枢に食い込み、儲けを急拡大させたらしい。
http://tanakanews.com/e0309russia.htm

 旧共産党高級官僚の保守派に対抗するようにエリツィン政権中枢に接近し、政権との癒着を利用してあらゆる利権に介入し、M&A(敵対的買収)などハイリスク・ハイリターンの投機によって巨万の富を手にした、19世紀前半の荒々しい資本家を連想させる勢力だった。http://www014.upp.so-net.ne.jp/tor-ks/wol/wol13.htm

 まあ、早い話が、ロシアにもいたハゲタカ・ユダヤ資本家だったわけだ。
 オリガルヒが推進した「ショック療法」と呼ばれたエリツィンの経済改革は、従来のソ連型経済を一気に破壊するもので、経済活動の停止とインフレにより一般の人々の生活を苦しくする一方、オリガルヒら一部の金持ちをますます富ませるだけだったらしい。
 これは、まるで最近の日本のようである。国ごと詐欺に陥れて、一部の泥棒が金を奪うという点で共通している。
 
 しかし、その後プーチンは、そうしたハゲタカ金融家たちを、ロシアから叩き出す事に成功したのだ!!
 プーチン政権はこうしたオリガルヒの政治介入や「不法行為」に警察特殊部隊による摘発を含む強硬策で臨み、オリガルヒ配下のマスメディアが繰り広げる「政権批判」キャンペーンにも容赦のない弾圧を加え、ついにオリガルヒの代表格であるベレゾフスキーとグシンスキーは相次いで国外亡命を余儀なくされた。そして昨年10月、もう一人の代表格であるホドルコフスキーも、彼がCEO(最高経営責任者)を務める石油会社ユスコを舞台にした横領、脱税、詐欺、文書偽造など7つの容疑で逮捕された。(ユスコ事件)
 そして、周辺諸国に対して、石油ガスの供給により、支配力を強める事になった。
 
 別に俺は親露というわけではないし、チェチェンの大虐殺を考えれば、ロシアはかなりヤバイ国の一つであると思っているが・・・。
 まあ、そのように大国化しつつある中国とロシアという、お隣さんである。
 中国とロシアは、従来は仲が良くなかったが、アメリカに対抗するため、中露と中央アジア諸国とのゆるやかな集団安保体制である「上海協力機構」を強化している。
 
 そしてこのような多極化の流れを作り出しているのは、アメリカではないかと田中宇氏は主張する。そして、世界の経済成長には、成長する地域を作り出す事が必要であるから、多極化は資本家の利益に適っていると言う。
 しかしイスラエルが相対的に弱体化するとか、自滅戦略を取っているとかは、本当なのかなと思ってしまう。ちなみにイスラエルを作ったのは、ロスチャイルド家である。
 
 自分の分析では、自滅戦略を取っているというのは、間違いなのではなかろうかと思う。アメリカが行っているのは、自滅戦略ではなく、結局は軍需産業が儲かっているので、イラク戦争も対テロ戦争も大成功なのではなかろうかとか、印中露などの新興国とアメリカとの経済摩擦が今後起きるのではとか、結局アメリカはどこかで戦争し続けるのではないかとか、イスラエルは今後も中途半端に存在し続けるのではないかとか思ってしまう。しかし、新興国が世界の重要プレイヤーになる事は間違いないだろう。そしてそうなると、相対的にやはりアメリカ・イスラエルの立場は弱くなるかもしれない。
 やはり、それは多極化という事なのだろうか。
 
 そして、やはり相対的に立場が弱くなっていく日本が、今後どのような戦略を取っていくべきなのだろうか。
 何も考えずにアメリカに盲従するだけの、くだらないバラエティ番組を見て、脳内真空人間ばかりでは、ちょっと先行き不安だなと思う今日このごろなのだ

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Posted by らっっっきー at 23:08│Comments(0)
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