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2004年09月06日

テロっていう欺瞞

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「テロに屈しない」為に自衛隊を派遣するという意見があるようだ。
テロとは何だろうか?これを定義する前に、最低限の道徳的原則を定める⇒「自分にとって正しい行為は他人にとっても正しく、他人にとって間違っている行為は自分にとっても間違っている」

アメリカ陸軍教範によると、テロの定義とは
⇒「威嚇・強要・恐怖の浸透を通じて、政治的・宗教的・思想的な目的を果たす為に、暴力や暴力の威嚇を計算ずくで用いる事」
である。しかし、この定義は、アメリカの戦争、報復戦争の公式の方針の言い換えである。
ならば、実際に巷で使われるテロとは何なのだろう? それは
⇒「他人が私たちに対して行うテロ」の事であろう。(この『私たち』は誰でも良い) 
   逆に言うと 「私たちが行うテロはテロとは呼ばない」 のである。 (ここで上に挙げた最低限の道徳的原則は破られている。)
(例)
・2001年10月ブッシュはアフガニスタンの人々に対し、彼らが指名手配容疑者を引き渡すまで、攻撃を続けると通告した。
 アフガニスタンの戦争では4000人ほどを殺戮
・2003年1月ブッシュは、フセイン大統領に対し、48時間以内にイラクを離れなければ、軍事攻撃に踏み切ると宣戦布告した。
 イラク戦争では1万人ほどを殺戮。また100万人以上の子供が経済制裁で死亡。
・アメリカの軍事支援を受けているイスラエルのパレスチナ人居住区への軍事侵攻、虐殺。
・1989年 アメリカのパナマ侵攻により、5000人が虐殺された。
・1970年代のベトナム戦争で、200万人以上のベトナム人を虐殺
・アメリカに支援されたインドネシアのスハルト将軍による50万人の殺戮
・ユーゴスラビアのNATO軍による攻撃
・ソマリア、スーダン、リベリア、ラオス、カンボジア、イラン、リビア、レバノン、フィリピン、ドミニカ、キューバ・・・・etc

 (↑これらは公式の定義に従えばテロであるが、巷で言うテロの定義に従えばテロではない)

もしこれらの行為が正当化されるならば、ハイチ・ニカラグア・エルサルバドル・アフガニスタン・・・etcはアメリカに対して大規模なテロを行う資格がある。もし最初にあげた道徳的原則を守るのであれば。
 
さて、道徳的原則を守る事にすれば、例に上げた行為は全てテロなのである。
「テロに屈しない」と言う言葉は、狭い意味での巷で言われるテロという定義しか含んでいない点で欺瞞的である。

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Posted by らっっっきー at 13:39│Comments(2)戦争とか世界とか
この記事へのコメント
面白いブログですね。
構造的暴力というキーワードがありますけど、一度調べられたらいいと思いますよ。平和学者のガルトゥングさんが提唱された概念ですけど、あなたなら興味を持つと思いますわ。
Posted by ゲスト at 2004年09月06日 20:10
面白いって言ってくれた人、beta_delphinusさんが初めてです。
チョムスキーの引用も結構あるんですけどね。構造的暴力、調べてみます。
Posted by らっっっきー at 2004年09月11日 05:08
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    コメント(2)